2015年10月20日

#31 ジャイアントキリング

先日のラグビーワールドカップでのオールジャパンの活躍はまさに歴史的でした。いつのまにかあんなにも日本は強くなっていたのですね。まさか南アフリカに勝ってしまうなんて!あの夜、どうせ最初だけ善戦しても南アフリカにワントライでも許せば、あとはガタガタっと堰を切ったみたいにボロ負けするのだろうと思って冷やかし半分でテレビをつけて見始めました。ところが予想に反しての逆転また逆転の手に汗握る展開。ノドもカラカラに乾くほど興奮してテレビ画面に釘付けでした。
屈強な外人選手相手に二人掛かりでタックルに行く日本選手たち、選手の数は敵も同数なのだから、もの凄いスタミナが必要なはずです。相当に走り込んでいるんだろうな。押し負けないスクラムに、まさかのドライビングモールでのトライに、これまでなかった日本ラグビーの大きな変化を感じました。
この南アフリカ戦は世間ではジャイアントキリング(大物食い、大番狂わせ)と言われていますが、日本選手たちにとっては当然の結果だったのかもしれません。個々がやるべきことをきちんと実行すれば勝てると信じていたのでしょう。だからあの土壇場の場面でキャプテンのリーチ選手はトライを選択したのですね。メンタル面もたくましくなったなと感動しました。
その後、スコットランド戦は死闘の南ア戦から中三日しかなかったのですから敗戦もやむなしとして、サモア戦 アメリカ戦はプラン通りの展開で快勝しました。こうしてみると、だめだ、弱いと言われてきた日本ラグビーに一番欠けていたものは自信だったような気がしてなりません。エディジョーンズHCは 努力=自信 という日本人独特の気質をうまく導きだしてくれたのですね。ラグビーを通して多くの日本人に勇気をくれた彼には感謝しなくていけません。

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何を隠そうラグビーのワールカップをこのようにまともに観戦するのは初めてのことです。僕もまた巷のにわかラグビーファンと言われても仕方ありませんがね。で、気がついたこととして、まず試合前の国歌のときの選手たちの感極まった表情に感動しました。中には涙を流す選手もいて。あんな厳粛な雰囲気って最近はサッカーや野球では見られなくなった気がします。文字通り夢の舞台なのですね、負けて去るときには帰りにグランドの芝を少しむしり取って持ち帰る選手もいるのだろうか。

大昔、新日鉄釜石や神戸製鋼が7連覇した頃まではラグビーはすごい人気でした。僕の高校の体育の授業では雪が積もるとラグビーをやっていたくらいですから。大学でも筋肉ムキムキのラガーマンが女子に随分もてていた時代があったのです。しかし大学ラグビーが衰退して社会人との実力差がお話しにならないレベルになって以来、時代はラグビーからJリーグサッカーのような格好よさに流れていきました。いつの間にかテレビでも取り上げられる機会も減り、絶滅危惧種だったラグビーですがこれで、再び魅力を見直され、息を吹き返すことでしょう。


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2013年11月01日

#30 本物の『わんこそば』

僕の第二のふるさととも言える岩手の盛岡で、最も伝統ある食べ物といえば『わんこそば』です。皆さんも名前だけは耳にしたことがあるでしょう。本場の本物の『わんこそば』とはどういうものなのか、その本質について語ってみたいと思います。

『わんこそば』とはお椀(方言で『わんこ』と言う)に入った一口分の南部そばをどれだけ多く食べられるかを競うのもので、食べた分だけのお椀が目の前に高く積まれていき,自らお椀に蓋をしない限り、エンドレスで継続するという恐ろしいシステムになっています。

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そのむかし僕の住んでいた学生寮の催しとして『わんこそば』大会が開催されました。どれほど多くの『わんこそば』を食べることができるのか競争したのです。その大会での最後の二人が競い合う場面では、それはもう大変な盛り上がりで、見事優勝したO君は口元からそばがはみ出て今にも吐き出しそうな形相だったのを覚えています。僕はと言えば寮母さんと大して変わらない杯数(約40杯)でブービー賞でした。
このように『わんこそば』はそばを味わうというよりも余興のような側面も強く、大勢で競い合うのが最も『わんこそば』らしい『わんこそば』なのだと思います。

今年の夏に里帰りの途中に盛岡に立ち寄り、久しぶり生涯二度目の『わんこそば』に家族3人で挑戦した次第です。盛岡で『わんこそば』といえばこの店、東屋(あずまや)本店です。以下にその様子を解説いたしましょう。

最初の20杯くらいまでは『やっぱり南部そばはうまい!』と舌鼓を打ちつつ、薬味にも箸をのばす余裕があります。
しかし、だいたい50杯を越える頃から苦しくなって、給仕のお姉さんの手際の良さとタイミングだけで持っている感じなります。味覚は薄れていきます。
『罰ゲームかよ!』とサマーズなら不謹慎に言うことでしょう。
この頃には皆一様に無口になり、ひたすら椀の数を増やすことにしか関心が無くなります。食べるときには無駄な動きがまったく無くなっていて、言わばマシーンと化すのです。会場は給仕のお姉さんの『それ!』『はい、どんどん』という声だけが響く実に異様な雰囲気です。彼女たちの無表情さが静かなプレッシャーに。彼女らもマシーンなのだろうか。

70杯を越えると、それはもう箱根の坂を登るがごとくです。一杯一杯を食べるごとに大きな深呼吸を伴うようになります。それは食べるというより飲み込むという術を身につけ始めた証明です、そう、歯医者が言うのもなんですが、このステージでは歯というものが必要ないのです。人間、短時間でここまで適応できるとは!
と同時にどうしてそこまでやるのか?と思うでしょうが、それは、そこに『そば』あるからだ、としか言いようがありません。本当にそんな雰囲気なのです。

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今回、僕は旅先につき胃腸に気を使って82杯で止めました。
一方、なんと娘は88杯でした。女子ではりっぱなものです。
さらに『もう少しで100杯いけたのにパパが止めとけ!なんて言うから』と今でも責められております。知らなかったのですが100杯越えると証明する木の札がもらえたらしいのです。ちなみに東屋の記録によると500杯以上の猛者がいたようです。信じられません。

このようなユニークな『そば』の食べ方がどうして広まったのでしょうか?
諸説あるようですが、昔から祝宴ではそばを振る舞う風習があって、その際に大勢に一度に、茹でたそばが美味しいうちに食べてもらおうと、小さなお椀に少量ずつ盛って出したことが始まりと言われています。美味しいものを美味しいうちに皆で食べてほしいという『おもてなし』、またその気持ちに応えるべくたくさん食べてあげるという『思いやり』、この説を信じたいものです。

ところで正当な『わんこそば』の定義は @お椀に一口分のそば、A給仕がつくこと、Bそばは温かいこと、だそうです。これらを満たさないものは偽物です。
盛岡を旅するときには 東屋(あずまや)で是非、本物に挑戦してください。
料金はいくら食べても3,000円くらいの定額制です。詳しくは東屋のHPで。

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あとがき
最近嬉しいことがありました。
ある患者さんから僕のブログを楽しみにしていると伝えられたことです。ありがたいことです、本当。こんなささやかな、食べ物のことばかりのブログですが、読んでいただけると思うと俄然やる気が出ます。仕事の合間のことなのでなかなか本数を増やせませんが、これからも頑張ります。


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2013年10月08日

#29 そうだベーコンを作ろう

我が家は大の物産展好きでして、そごう横浜や高島屋で物産展があるとわくわくしながら出かけるのであります。売り子の声が飛び交う、歩くのもやっとの混雑した会場を2周もしていると、それはもう徐々に気持ちが高揚してきて、あれやこれやと買い込んでしまうのです。さらにもう一周して何か買い、さらにもう一周、、、、、このような心理状況を『物産展ハイ』と呼んでいます。とりわけベーコンを扱う店には引きつけられます、必ず何か買います。僕はベーコンが大好きなのであります。

ベーコンほど豚の脂身の旨味を引き出した食べ物はありません、シンプルに塩気と薫製の香りが最高の演出をしています。厚めに切ったベーコンをフライパンでジューっと焼くだけで立派なメインになるし、チャーハンやパスタでは助演男優賞的な存在にもなるし、大変便利な食材です。

さてベーコンは元来保存食で、豚バラ肉の塩漬けを桜のチップなどで薫製にしたものですから、大昔のベーコンは相当に塩辛いものだったのだろうと想像できます。現在のベーコンには人工保存料や発色材を添加することで味をマイルドに整え、見た目もきれいで、一定期間保存できるようになっています。しかしこの人工保存料がどうも気になって仕方ないという人も多いのではないでしょうか? かといって無添加ベーコンは値段が高い割に味が薄くてピンぼけですし。
『だったら自分でベーコン作ってみようか!』と言うのが今回のお話であります。
(前置きが長くなってしまいました!)

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家庭でのベーコン作りは、塩漬け→塩抜き→脱水→薫製 というシンプルな約1週間の行程です。
現代は便利なもので、YouTubeで検索するとベーコンの作り方を調べることができますから、詳細はそれに譲ることにしまして、僕なりの注意点のみをご紹介します。

まず大切なことは肉を触るときはきれいな手で!肉を触った手はよく洗う!という鉄則を守りましょう。なにせ防腐剤ゼロなのですから。

つぎに水に漬けておく塩抜きはなんとなく肉の旨味が溶け出すようで気になりますが、この過程をきちんとやらないとものすごく塩辛いベーコンになってしまいますから要注意です。

そして脱水はどうするのか? 秘密兵器がありまして『ピチィット』という脱水シートがAmazonなどでも手に入ります(プロ用がおすすめ)。このシートで肉をくるんで一晩冷蔵庫に入れておくと、水分が抜けて肉が締まってそれらしくなるのです。

さて問題は薫製での煙についてです。台所に煙が充満して火災報知器が作動するのではないか、と気にしていることでしょう。心配ご無用! 肉からでた脂がチップの上に落ちるから大量の煙が発生するのでありまして、脂がチィップに触れないようにすれば煙はほとんど出ません。

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具体的には中華鍋の底にアルミフォイルを敷き、その上にスモークチップを載せます。もう一枚別のアルミフォイルをしわしわにしてチップの上にかぶせて、落ちた脂がチップに触れないよう防ぐのです。中華鍋の蓋は隙間なくぴったりと蓋ができるようにします。これで換気扇を回せばOK、煙も匂いも気になりません。本当です。40分程度弱火でスモークすれば完成!

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で味はどうなのよ?
スモークした直後はベーコンというよりも塩豚を食べているという感じですが、
冷蔵庫で一晩寝かせると脂身が固まって、見た目も味もベーコンらしくなります。自分が一週間も面倒を見てきたという愛着心も加わって、市販ベーコンとはひと味違う美味しさがあります。
また塩漬け過程で味噌を使った「味噌ベーコン」がお薦め、豚肉と味噌との抜群の相性にスモークがいいアクセントになっています。
自作のベーコンをつまみにビールをぐいっとやれば、そりゃもう達成感あります。みなさんも試してみませんか?

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